sd-wanとは、ソフトウェアによってネットワークの運用方法を制御する技術やサービスの総称です。ソフトウェア定義ワイドエリアネットワークを導入することで、拠点間やクラウドとのネットワークを柔軟に構成したり、トラフィックの最適化やセキュリティの強化などを実現できます。従来型のWANに比べて、以下のようなメリットがあります。回線の有効活用：sd-wanでは、閉域網やインターネット、4G/5Gなど様々な回線をActive-Activeで利用できます。
また、通信種別に応じて回線を選択することも可能です。例えば、「重要業務通信は閉域網、それ以外はインターネット回線へ」といった選択も可能であり回線コストの削減や帯域の逼迫の解消ができます。UX（ユーザーエクスペリエンス）の向上：sd-wanでは、インターネット回線を用いることで、拠点からクラウドサービスへ直接アクセスするLBO（ローカルブレイクアウト）が可能です。これにより、従来型WANでは発生していたデータセンター経由の遅延やボトルネックを回避できます。
また、ソフトウェア定義ワイドエリアネットワークでは、通信品質やパフォーマンスを可視化したり、自動的に最適なルートを選択したりすることができるので、通信障害や品質低下に対する対応が容易になります。運用管理の簡素化：sd-wanでは、ソフトウェアによってネットワークを制御するために物理的な配線や設定変更などの手間が省けます。また、ソフトウェア定義型広域ネットワークコントローラーを用いることで、複数の拠点やデバイスを一元的に管理したり、ポリシーを一括で適用したりすることができます。これによって運用管理の効率化や標準化ができます。