全国にまたがって複数の支店を設置していたり、離れた場所に事業所がある企業にとって、sdwanはメリットの多い技術です。仮想ネットワークを作り上げるsdwanは、従来は膨大な拠点を持つ企業などで利用されてきた技術でした。一般的に拠点の数が多いほど管理や維持にかかるコストは増大し、専用線の維持による負担も増加します。sdwanは支店が多すぎて管理が難しい、回線の負担が大きすぎるといった悩みを抱える企業に導入され、活用されてきた方法です。
昨今では1人につき複数台のデバイスを持つことも当たり前になっており、社員はそれぞれの端末から回線にアクセスします。テレワークの増加と併せて増加するアクセスも問題です。あまりにもアクセスが集中した場合、サーバーでは混雑と停滞が発生することになるでしょう。これにより社員のパソコンではスムーズにアプリケーションが動かなかったり、通信が止まってしまったりなどの事態が発生します。
こうなってしまうと、社員側は通信の回復を待つしかないでしょう。場合によっては大切なビジネスチャンスを逃したり、顧客のクレームを招いたりといった事態も発生する可能性があります。sdwanでは機能の一つであるローカルブレイクアウトによって、拠点にいる社員からのアクセスを整理し、本社を経由せずアプリケーションを利用できるよう許可します。これにより本社と拠点の間で混雑していた通信を緩和し、回線の圧迫を解消することができ流でしょう。